道後温泉駅から約5分の場所にある「道後温泉第4分湯場(ぶんとうじょう)」。一見、単なる「街の集会所」のように見えますが、実はすごい場所!何が?……というと、日本一古い道後温泉の源泉を、直に見たり触れたりできるんです。
ただ、ふらっと寄っただけでは「ふーん」で終わってしまうので、「道後温泉第4分湯場」の見学の仕方を分かりやすく解説していきますね。
1.道後温泉の豆知識<その1>道後の湯量って、意外と少ない?
…とその前に、みなさんは、道後温泉の湯量は多いと思いますか?少ないと思いますか?
私は、普通より少し多いと思っていました。……が!違うんです。
道後温泉の1日当たりの温泉供給量は、約2,000トン。多いのか少ないのか、よく分からない。と思ったので、他の有名な温泉地と比較してみると、
<1日あたりの温泉供給量>
・草津温泉 約3万9000トン
・別府温泉 約13万7000トン
・熱海温泉 約2万6000トン
・道後温泉 約2,000トン
少なっ!!数字であらわすと、他の温泉地とは桁が違います。いかに道後の湯が希少なのか分かりますよね。
ちなみに、なぜ道後の湯量が少ないのかというと、道後がある四国は、活火山がないため。実は道後温泉を始め、四国の温泉地は非火山性なんです。
では、どうやって温泉が湧き出るのかというと、温泉の熱源は地熱によるものだと言われています。火山がない代りに、道後温泉駅付近は地熱の勾配が平均値より大きく、ドーム状に高温域が盛り上がった場所にあります。
そして、地熱で温められた地下水が、断層の割れ目から自噴したものが道後の湯。※このとき、深さ100mで地下水の温度は3度、深さ1,500mで地下水の温度は45度になります。
ただし、源泉の開発に従い、自噴量も次第に減少…。現在はボーリングを行い、温泉を汲み上げているそうです。
2.道後温泉の豆知識<その2>分湯場の役割は?
ではでは、道後温泉の源泉はいくつあるのでしょう?
正解は18。これも、他の温泉地に比べると極端に少ないんです。例えば、熱海の源泉数は531、箱根は290。
そして、源泉温度は20~55度の間でさまざま。
道後温泉は「加熱&加水なし、源泉かけ流しのアルカリ性単純泉」と言われますが、これは温度の違う源泉を分湯場に集積し、機関室で調整して、出口部で42度になるようピシッと設定しているからなんです。
3.貴重な源泉をダイレクトに見られる「道後温泉第4分湯場」
道後温泉の分湯場の数は4箇所。その中で最も新しいのが、ここ「道後温泉第4分湯場」です。
実は、外からでも源泉を見ることができます。ちょっと分かり辛いのですが、建物の横までクルッと回ってみると…
控えめに「見学窓」と書かれた案内板があります。
窓からのぞくと、お湯が出ているのがわかります。
建物内には、銀色の太いパイプが5本。その下から、ドボドボ出ているのが、温度が違う源泉をブレンドした42度の温泉です。そして、ここから、道後舘やグランドホテルなどの宿泊施設へ送られます。
日本で一番古い&希少な道後温泉の源泉を、ダイレクトに見られるなんて、すごい!興奮しちゃいました。
ちなみに、「道後温泉第4分湯場」周辺のマンホールも要チェック。
おそらく、ほとんどの人が素通りしてしまうこのマンホール。
「6号源泉」230m 47.3度
と書かれたプレートがありますが、
この位置で地下230mまで堀り、そこから出た47.3度の源泉を6号源泉として使っているよ、という印。源泉温度が47.3度なので、もしそのまま入ることができれば、熱湯好きの人にはベストですね♪
こういったマンホールが数箇所あるので、探してみると面白いですよ。
4.手湯もあるよ
この他にも「道後温泉第4分湯場」の入り口には、手湯があります。
始めはぬるい?と思っても、センサーがあって、じわじわ温度が上昇。最終的には50度になるように設定されています。
この温泉は、調整室から出てきたばかりの新鮮なもの。実際に触ってみると、日本最古の温泉の熱を感じることができるので、とってもおすすめです。しかも美肌効果は抜群。秒速で手がツルツルになります。これ、けっこう熱いけど、我慢、我慢。笑
以上、いろいろ「道後温泉第4分湯場」について書きましたが、最後にGoogleマップで場所を説明しますね。
住所は、松山市道後湯之町7-28。Googleマップだと直接出てこなかったので、同じ敷地内にある道後稲荷神社で検索しました。
「道後温泉第4分湯場」は、定番の観光スポットではなく、マニアックな場所も行ってみたい!という方におすすめです♪
みき
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