先日、取材のため「星のや東京」にお邪魔しました。
こちらの施設は、開業4年目。オープン当初から、一度行ってみたい…と思っていた憧れの旅館です。
チェックインからチェックアウトまで、感動の連続。その中でも特に、私の記憶メモリーに鮮烈に焼き付いたのが、ディナーです! その美しさ、おいしさ。お料理が運ばれてくる度に、感動モノでした。 ちなみに、お料理で使われるのは、日本の天然魚がメイン。今まで出会ったことのない、未知の魚ワールドが繰り広げられます。
シェフは、18歳からイタリアで単身修行をし、24歳でフランス料理を極め、2004年に行われた「ポキューズ・ドール国際料理コンクール」日本大会で史上最年少優勝した、浜田シェフ。今までにない新スタイルのフランス料理「Nnpponキュイジーヌ」をいただけます。
この 「Nnpponキュイジーヌ」 とは、日本の食材をフレンチの技法を用いてコース仕立てていただくというもの。お料理一つ一つに、料理を想像してつけられた漢字が付けられているんですよ。
ダイニングの場所は、「星のや東京」の地下1F。
地下をイメージした内装になっていて、スタイリッシュな大人の隠れ家感満載。
では、いよいよお料理のご紹介。まずは、献立に乗っていない最初の前菜。化石のチュイールから。
黒い板状のものは、焼き菓子(チュイール)。魚の骨を砕いたものと、竹炭のパウダーを混ぜ合わせ、焼き上げているそうです。
そして、お料理と一緒に運ばれてきたのは、なんと古材と釘!
実は「星のや東京」があった場所は、江戸時代、徳川家の家臣だった 酒井家のお屋敷跡地。この木材と釘は、「星のや東京」を建てる際、土の中から出土したものなんです。ここは昔から格式高い場所だったんですね。
続いては、スープ料理。
え、えっ??どういうコト?
スープっぽくないけど・・・。不思議ですよね。
このお料理は、食べ方にこだわりがあって、まずグラスの上のムース料理を食べてから、グラスを裏返します。しばらくすると、スタッフの方がグラスに「ハモの温かいコンスメスープ」を注いでくれるので、そのスープと一緒に、グラスの中に隠れていた魚のフリットをいただくというもの。
1・2・3ステップで楽しむ、ひと味違ったスープ料理。温かいコンソメスープを飲みながら、フリットの旨味を流すイメージでコンソメスープを一緒に味わいます。
こちらは、 5つの意思 。浜田シェフの代名詞といわれる有名なお料理です。
1つ1つが、 塩味・酸味・苦味・辛味・甘味という5つの味を表しています。コースにも例えられていて、前菜・スープ・ディッシュ・メイン・デザートの順番で味付けされているんですよ。食べる順番は左から。石をそのまま手でとって、箸ではなく直接パクっといただきます。
左は、大根の中にトビウオのすり身。赤いのは、トマトのガスパチョ。中央は、つぶ貝とゴーヤのコロッケ。その右がタコのミルゲーズ。一番右が、ずんだもち(中心部にアマゴ入り!)。目にも楽しいメニューですが、 驚くことに、 石の温度が1つ1つ違うんです。唇にふれる石の食感や温度の違いが、とっても新鮮。目からウロコの連続でした。
こちらは、蓮の浮いている池にカツオが迷い込んだイメージのお料理「カツオのたたき」。
カツオというと、さっぱりしたイメージですよね。でも、このカツオは、濃厚。しっかりした魚の旨味が凝縮されているんです。魚を仕入れているのは、静岡・焼津のサスエ魚店さんから。サスエさんは魚の種類によって、配送の仕方も変えているそうです。
カツオは土佐醤油に着けたものと、藁でつつんで炙ったものの2種の仕立て 。
ぷくぷく…。耳からも涼しげな音が聞こえてくるドライアイスの演出にも感動です!
次に運ばれてきたのは、白い器の中にサザエの肝が入ったスープ。
貝殻の中には、コンソメスープを泡立ててカプチーノ状にしたものが。最後の仕上げに、白い器にアワアワのスープを注いでもらいます。
全部美味しかったんですが、このスープが個人的には一番好き♪やや苦い肝がアクセントになり、さっぱりなのに濃厚&クリーミー。最高においしかったです。
続いては、金目鯛のソテー。 夏野菜を取り入れたトロピカルな味わいです。
上にかかっているのは、トマトと大葉を混ぜたさっぱり系のソース。夏は野菜がおいしい季節なので、 ブロッコリーもサクサク! 歯ごたえがしっかりあって、素材のおいしさが引き立っていました。
次は驚きの漢字シリーズ!鮪(まぐろ)
メインはマグロの頬肉。やや硬い部位なので、 ほろほろっとするまで、低温でじっくりコンフィにしています。漢字の部分は、香茸というキノコを使ったジュクセルソース。濃厚で美味しかったです。
そっとナイフを入れてみると、ナイフなんていらないくらいの柔らかさ!魚の美味しさが優しく染み渡りました…
次は、北海道産毛ガニのリゾット。
北海道の毛ガニは、夏が旬。一番おいしい状態の毛ガニをリゾット仕立てでいただきます。アルデンテのお米に、甲羅のエキスがしっかり吸われていて風味豊か。お腹いっぱいなはずなのに、美味しすぎて箸が止まりません。ww
最後のデザートは、なんと2種類も。豪華!
私の選んだデザート↓ 蓋代わりになっている飴をコンコン割って、いただきます。
夫が選んだデザート↓ 中央にアマレット(杏仁)のアイスクリーム。周りに添えてあるのは、白桃のコンポート&ベリー。 この上から、梅酒のかき氷をかけていただきました。
器は流木をアレンジした器がカッコ良い!お茶菓子は、黒糖ときなこのマカロン、杏とマンゴーのパートドフリュイ、抹茶のレアチーズ、さくらんぼのムース、落花生のフロランタンの5種類。お抹茶or黒麦茶を一緒にいただきます。
最初から最後まで、 どきどき&わくわくが続く感動のディナー。魚がおいしい静岡に住んでいる私でも、これほど美味しい魚があるなんて!!と驚きました。
おいしい夢の国「星のや東京」の今後の進化も楽しみです♪
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